MATSUのごくありふれた平凡な日々

「そうだよね。
 行くぞ、ガブリエル」

瑠衣とガブリエルは荷物をまとめ始めた。

「え~~、やだよ、私」

ただ二人に愚痴をぶちまけるつまりが、なんでそんなことになるのか。

「何言ってるんですか」
「そうだよ」

瑠衣は伝票を掴み、ガブリエルは松の腕を掴むと、暁の家へとまっしぐらに向かう。

「やめた方がいいって」

タクシーの中で松は必死になだめる。

「せめてアポを取るとか」
「こういうのは奇襲が効くんです」
「そうそう。
 先手必勝」
「いやいや、意味わかんないし。
 どうすんのよ、絶対、女と一緒だよ。
 最中だったり・・とか、さ」

語尾をもにょもにょと濁す。

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