急募!ベリーの若様が花嫁を御所望です!
(若様の元セフレじゃなかったんだ!だってあの美貌であのスタイルにあの巨乳!葉山さんが言ってた若様の好みのタイプ、ドンピシャじゃん!
そう思わないわけないよっ!)
亜里砂は心の中で山藤に『下衆な誤解をして申し訳ない!』と慌てて手を合わせた。
「まあ…色々なパーティーに、あいつを俺のパートナーとして同伴させているからな。一護の事情を知らない奴らは、俺たちのことを恋人同士か何かかと勘違いしているんじゃないか」
大也はククッと笑う。
(そりゃ、そう思うでしょう!)
「ああ…今夜は月が綺麗だ…」
大也が空を見上げ指をさすのを見て、亜里砂も空を見た。
周りに散りばめられた電飾で、夜空に星は見えないが、ビルの陰に丸く白い月が浮かんでいる。
「そうですね…」
亜里砂がつられて空を見ていると、大也が再び話し始める。
「父と母がどれだけ好き勝手にやっていようがどうでもいい。俺は俺に与えられた役目を粛々とこなしていくだけ。
俺は…一護の当主になるためだけに生まれてきたんだから。
祖父さんに次ぐ当主として、一護の一時代を支え、いずれ…父と同じように、祖父さんの命令の下に、誰でもいい興味もない女と結婚して…次の当主を作り出すだけの種…。俺は自分のことをずっとそう思っていた…。
亜里砂に引っ叩かれるまで…結婚なんて…本当にどうでも良いと思っていたんだ…」
「若様?」
亜里砂が振り向こうとすると、大也は「寒い」と言いながらギュッと亜里砂を背後から抱き直し、その頭に自分の顎を乗せた。
「これまで…誰にも言ったことは無いが…。
俺は…ずっと俺の異父母弟妹のことが羨ましかった。傍に父がいて…母がいて…愛されて…。大人になった今でも、本当はずっと羨ましくてしょうがないんだ。