急募!ベリーの若様が花嫁を御所望です!
(どうしよう…。あーちゃんに恨まれちゃうかも…。でも…もしかしたら良い方に転ぶかもしれないし…。
あ〜…うん…しょうがない!しょうがないよね…。あーちゃん!無力な伯母を許して!)

廊下で…ドアノブに手をかけたまま、暫くドアを開けるのを逡巡した後…ドアに向かって何かを呟き、手を合わせて拝んでいた美幸は、意を決したように、ベリー・マリアージュ・サービスのドアを開けた。

「ただいま〜」
「社長、お帰りなさい」

「美幸さん!昨日はすみませんでした!」

亜里砂が立ち上がり、席に着いた美幸の前で頭を深く下げる。途端に頭にぐわんと衝撃が走り、気が遠くなりそうだった。

「もう!昨夜、これ以上謝らないでって言ったでしょ?今、一護の会長のところに行ってきたけれど、全く怒っていらっしゃらなかったわよ。寧ろ……まあ…いいわ。とにかく、大丈夫だったから安心してね。あと…もうすぐ若様の秘書の方が、ここにいらっしゃるらしいから、あーちゃん、その方について上に上がってくれる?」

(きた!)
亜里砂はごくんと唾を飲み込んで覚悟を決めた。

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