この声で、キミに「好き」と伝えたい。
…やめてっ。


そう声に出して叫びたいけど、それができない。


なぜなら……。


「…千歌。キミも強情だね」


不満げにあたしを睨みつける衛斗が顔を離す。


衛斗にキスをされるとわかった瞬間、唇を挟むように口元に力を入れた。

そうして、なんとか唇にキスをされるのを免れた…。


少しでも口を開けたら唇を奪われるため、声を出せずに我慢するしかなかった。
< 657 / 898 >

この作品をシェア

pagetop