この声で、キミに「好き」と伝えたい。
下校のときも同じ。


車の中では隣同士に座り、そして……手を繋ぐ。

これがルールだ。


第1課題曲の大恋愛をテーマにした歌を忠実に再現するかのように、こうして恋人同士を装うことが衛斗の魂胆だ。


すべては、課題曲により一層表現力を持たせるためだと衛斗は話す。


しかし、あたしにとってはただの恋人ごっこでしかない。


それでも、衛斗は自分の愛情をあたしに注いでいることに満足している。
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