この声で、キミに「好き」と伝えたい。【編集中】
6限終了のチャイムが鳴り、終礼が終わるとすぐにスクールバッグを肩にかけ、軽い足取りで学校を出た。


わたしが向かう、…ある場所。

それは――。



「また…きちゃった。…いいかな?」


中の様子を伺うように、錆びついたドアからひょっこり顔を出す。

すると、わたしの声に気づいて、黒いソファの背もたれから、クリームベージュのウルフカットの頭がこちらに振り返るのが見えた。
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