独占欲に目覚めた御曹司は年下彼女に溢れる執愛を注ぎ込む
「須和さん、私頑張ります」

無意識に葵は口に出していた。
須和は立ち止まり、葵の瞳を見つめる。

「天馬堂をもっと大きくできるように……お父さんを超えるような職人になります」

「……楽しみにしてる。君なら絶対に可能だと思うよ」

「須和さん、今日はありがとうございました」

都会の眩い光が葵を照らす。

(そして、いつかあなたの隣に立てるような人になります……)

彼女は須和の手を握りながら、そう心に誓ったのだったーー。
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