死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-


2階の教室に飛び込む。


窓側のカーテンに隠れて、身を潜めた。


できることなら、祐希以外の死り神に殺されたい。


それでも、死ぬ決意はできてはいない。


怖いんだ。


怖くて仕方がない。


私をずっと守ってくれた祐希はいないし、なんなら私を殺そうとしている。


その時、教室のドアが開いた。


カーテンの向こうから、死り神がやって来たのが見える。


どうやら、祐希じゃないようだ。


それなら飛び出して殺してもらえば、すべてが終わるのに…。


その勇気がどうしても出なかった。


ただ息を止め、死り神が出て行くのを待つ。


机の間をぬって歩いている死り神が、教室を出て行こうとした時。


カーテンが風で揺れた。


吹くはずのない風が、吹いたんだ。


恐る恐る振り返ると、開いた窓の外から死り神が入り込んでくる!


こ、ここは2階なのに!?


でもすぐに私は__持っていた消化器で死り神の仮面を殴りつける。


「ぐっ!」


くぐもった呻き声を出した死り神が転落していく。


けど、出て行こうとした死り神が戻ってきた!


私は消化器の煙を、吹きつける。


教室内が白煙で充満する中、再び廊下に飛び出した。


走りながら振り返ると、ちょうど別の死り神が鎌を振り投げ__。


「ああっ!」


鎌が…。



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