君に不格好な愛を
Part2.女子の休日
ー休日ー
クラシックの音色とコーヒー豆の香り。
あたしは一人で洒落たカフェにいた。
カウンター席に常連のおじさんが、
いるような古くからあるお店だが、
最近リニューアルして綺麗になった。
小さな頃はよく来ていてマスターとは、
顔馴染み。リニューアルしてからは、
初めて足を運んだ…。久々に特等席で、
コーヒー片手に小説を読む…至福だ。
『カランカランッ♪』
ドアにぶら下がるベルが鳴り響く。
「っ…ごめん、お待たせ…!」
「遅延はしゃーないよ、お疲れ~」
向かいの席に座ったのは麗菜ちゃん。
入学式の日、なんとか連絡先を入手し、
お喋りする機会を儲けることができた。
「あぁ、麗ちゃん!いらっしゃい。
いつもので良い?ふふ…二人が一緒に、
座っていると昔を思い出すなぁ…。」
「怜治パパこんにちは、いつもので。
…で、あなたは何ニヤニヤしてるの。」
マスターに微笑んだのが嘘かのように、
あたしに冷ややかな視線を向けた。
「んや、春だなぁってねぇ…」
窓の外に視線を向け、しみじみと呟く。
木々の隙間から溢れる暖かい日差しに、
あたしは目を細めた。