無名ファイル1
私は華美ちゃんの誘惑に負け、
正月の家族が集まる温かい食卓に、
お邪魔することになってしまった。
「タオルとパジャマはこれをどうぞ!」
「ありがとう、お風呂いただきます!」
服を脱いでお風呂のドアを開けると、
数分前に蛍が使用していた残り香…!!
「…ッ、変態か?」
ダメダメ…泊まらせてもらうんだから、
邪な感情を持つなんて最低だ…。
それについ数時間前に除夜の鐘で、
煩悩は滅したばかりじゃないか!!
「うぅ…煩悩滅却…」
私は出来るだけ早くお風呂を出た。
あまり長いすると本気で深呼吸を、
始めてしまう気がした…。
「魅香さん、お風呂早いですね!!
ドライヤーはこちらにあります、
こちらに座っていてくださいね。」
『ブゥォォォオッ!!!』
「え!?いいよ、自分でできるよ!?」
もしや…華美ちゃんから見た私って、
二頭身のちびキャラみたいなもの…!?
対幼児レベルで世話をしてもらって…。
小学五年生に高校一年生が…だよ!?
「私がやりたいんです…ダメですか?」
う”っ、その小動物顔には弱いんだッ!
この顔の華美ちゃんは否定できない!!