君に不格好な愛を

「おはよう。体調は平気そうね。」

学校に登校してすぐ麗菜ちゃんの席に、

ズイッと詰め寄った。

「どうだった?」

「すごく格好良かった!!」

麗菜ちゃんは少し困ったように微笑み、

『Devilish Kiss.』のDVDを差し出した。

「え、貸してくれるの?」

「夏夜君の事よく知った方が良いわ。」

意味深な言葉にどういう意味?と問う。

麗菜ちゃんはあたしをじっと見つめた。

「彼らにはファンがいる…。
私が最近カフェに近づかなかったのは、
ファンの嫌がらせがあったから。」

近くにいるってそういうことよ…と、

麗菜ちゃんはエプロンを見せた。

「でも私は決めた。
彼はアイドルの前に大切な幼馴染み。
私のこの気持ちは誰にも負けない。
だからカフェで働くとにしたの。」

…強くなったね、麗菜ちゃん。

昔は病気がちで霧島君と話せなくて、

目が合うだけで赤面してたのに。

今は自分の気持ちに正直に進んでる。

「距離を置くも縮めるも自分次第。」

彼女の笑みは自信に溢れていた。

「そう…だね。」

かっこいいな、麗菜ちゃん…。

気持ちを認めるって怖いことなのに。
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