君に不格好な愛を

「HR始めるぞ、席につけ!!」

チビゴリラ先生の声が教室内に響いた。

あたしは机にDVDをしまい頬杖をつく。

「今度行われる体育祭の競技に、
誰がどの種目に出るか決めること!」

一組で優勝総ナメだ!と豪快に笑う。

はぁ…気が進まないなぁ…。

取り敢えず目立たない競技にしよ。

「月乃おはよう。体調は大丈夫か?」

噂をすれば…いや、まぁ隣だもんね。

「大丈夫、ご心配なく。」

背後からの鋭い視線に姿勢が伸びる。

はぁ、朝から居心地悪いなぁ。

早く席替えしたい…知らぬが仏って、

今この瞬間のあたしにぴったりの言葉。

「一緒に、選抜リレー出ないデース?」

HR後、背後からエミリアちゃんの声。

彼女は周りに花が飛んで見える程の、

可愛らしい笑顔をあたしに向けている。

「…選抜リレー?」

「そうデース!!月乃サン足が速いの、
ワタクシ知ってるデース!!」

そういえばこの間カフェのお誘いを、

断ってしまったことを思い出した。

てか…あたしの事嫌いじゃないん!?

「…いいよ!!一緒に頑張ろ」

「…!!頑張るデース!」

はて、心からの笑顔に見える…が。
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