極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
「初心に返ってこっちにいる間、一から師匠に学び直そうかと思ってさ」

意味深に彼が、私へ向かって片目をつぶる。

「まあ、それは冗談だが、フランスの最新技術が学べるいい機会だろ?
しかも安い給料でこき使っても文句も言われない。
いいですよね、オーナー?」

「ええっ、それちょっと酷いですよ、師匠!」

白井さんに裕一郎さんが泣きつき、つい笑っていた。

「えっ、澪音も笑う!?」

「……だって」

こほんと小さく咳払いして空気を変え、改めて口を開く。

「安い給料はあれですが、この店がステップアップするのに反対はありません。
むしろ、大歓迎です。
裕一郎さん、お願いできますか?」

「澪音のためなら喜んで」

裕一郎さんは私の手を取り、力強く握ってくれた。
いい兄弟子を持って私は幸せだ。

店は午前中はゆっくりしており、お昼過ぎに一度目のピークが来る。
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