極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
「ああ、そうか。
私は……」

――こんなにも深く、古渡さんを好きになっていた。



「……はぁーっ」

目が覚めたらひとりきりで、朝から憂鬱なため息が漏れた。

「ダメだって言っても毎日、勝手に潜り込んできてたのに」

あんなに鬱陶しいと思っていたのに、いないとなると淋しくなる。
それにそれだけ怒っているのだと胸が詰まった。

「おはようございます」

「……」

朝食の席で挨拶をしても、黙殺された。
今朝の食事は粘土でも食べているみたいに喉に詰まる。

結局、一言も言葉らしい言葉も交わさないまま、古渡さんは仕事へ出ていった。

「……はぁーっ」

重いため息をつき、私も出勤の準備をして店へ行く。

「おはようございます」

「おはよう」

「おはよう、澪音」

身支度を調えて入った厨房では、白井さんと――裕一郎さんが話していた。

「えっ!?
なんで、裕一郎さんが!?」

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