大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
敏正さんの配慮には頭が下がる。
私だけでなく、三谷家を丸ごと救おうとしてくれている。


「ありがとうございます。本当はもうあきらめていたから、私……」


涙声になった泰子を私は抱きしめた。


「泰子。我慢ばかりさせてごめんね」

「ううん。それはお姉さまだよ。津田さまと幸せになって」


私たちが抱擁を交わしていると、状況を理解していない貫一を敏正さんが抱き上げてあやしてくれる。


「貫一くんのふたりの姉さまは優しくて強いね。貫一くんは姉さまの言いつけを守って立派な大人になりなさい。また遊びに来るからね」


貫一に笑顔を向ける敏正さんは、本当に温かい人だ。

私は彼の妻になれることを感謝した。
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