大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
「私が入社して以来、一番大きい動きだわ。それを社長ではなく、まだ若い敏正さんが先頭に立つなんてすごいわね。津田さん、ご立派な旦那さまね」

「あ、ありがとうございます。妻はこんなで……」


松尾さんに振られて答えると、高山さんが大笑いして口を開く。


「津田さんも素敵な淑女だよ。だいたい、将来の社長の奥さんが経理してるなんてびっくりだ。俺たち、顎で使われても仕方ない立場なのに、津田さんはありえないほど腰が低いし、よく働くし」

「とんでもない」


そんな評価をいただけているとは。
まだまだ足手まといになることも多いのに。


「そうそう。いけ好かない女だったらいびってやろうかと思ってたけど、そんな心配いらなかったわ」

「松尾さん、怖いですから」


高山さんに大げさにつっこまれている松尾さんは、サバサバはしているがいびるような人ではない。

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