ワンルーム・ビターキス
「…はぁ。じゃあいいよもう。そこまで言うなら強行突破すっから」


「わっ」




ふわっと体が宙に浮いた。



首の後ろと膝の裏に翠の骨ばった腕。




わぁ、これお姫様抱っこだ。


はじめてされちゃった。私重いのに。





「…楽しそうだな」


「楽しいよ!このまま玄関までいこう!」


「あほか。」




翠は呆れ顔で私を部屋まで連れていった。




「はい到着。降りて?」


「…やだ」


「はぁ?」




自分の部屋、なんかやだ。つまらない。


私今楽しいのに。




「あ、そうだ。翠の部屋がいい!」


「はぁ?」




さっきからは?しか言ってないよ、翠ってば。





「いいじゃん、翠も私の部屋で寝てたもん」





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