ワンルーム・ビターキス


ガチャ


「ただいま」


「あら、おかえり緋和。はやかったわね」




リビングに入るとソファに座るお母さんがニコッと笑って迎えてくれた。



当然、“ お母さん ” は血が繋がってない。


家族みんなそうだ。




お父さん、お母さん、そして4歳年下の弟。


この4人家族の中で血の繋がりがないのは私だけ。




3歳の時、私を養女としてこの家に迎え入れてくれたのがいまのお父さんとお母さんだ。




「…緋和、話があるんだけどちょっといいかな?」


「え?うん…」





ソファの向かい側に座ると、お母さんは少しつらそうに目を伏せた。




「…何か、あったの?」




そう聞くと、お母さんはため息をひとつついて口を開いた。




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