無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎







『楓莉、今週末から りり君の家にお世話になることになったからそのつもりでいてね~』




お母さんにそう言われたのは、つい1週間前のはなし。



お父さんはわたしが小さい時に事故で亡くなってしまったけれど、明るくてポジティブなお母さんのおかげで、寂しさはあまりなかった。



これまで女手一つで育ててくれたお母さんは海外に本社のある会社で働いていて、新しい企画があるから本社に行くことになってなんたらかんたら……​────


と、とにかくしばらくの間海外に行かなければならないから、わたしのことは幼馴染である李々斗の家に預けることにした、との説明をされた。




「りり君の家なら楓莉もママも安心でしょ?」




…まあ、確かに。



年に数回会うだけの親戚の家に預けられるより、自分の家で一人寂しく生活するより、昔から家族ぐるみで繋がりのある李々斗の家にお世話になる方がよっぽど安心できる。



「土曜までに荷物まとめておいてね」

「…はあーい」



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