プラチナー1st-
和久田が疑問を顔にあらわにした。紗子はもう自棄になって打ち明け始めた。

「…私、昔から誰かのものになってる人しか好きになれないの。誰かのものだって思ったら、安心して好きになれる。『誰か』がその人を『良い人』ってジャッジしたってことじゃない?」

和久田が紗子の話をぽかんとした顔で聞いている。…こんなこと、今まで誰にも話したことはなかった。

「叶う恋じゃなかったけど、楽しい思い出も色々あるの…。別にその人をその『誰か』から奪ったことはないし、誰にも迷惑かけてない良い思い出よ」

紗子の話に同調しにくそうに和久田が口を挟んだ。

「…お前、それって本気で好きだったのか…? 浜嶋主任が不倫の初めてかと思いきや、子供の頃からって…。それお前、本気でその人たちのこと好きだったんじゃないだろ」

随分な言い草に紗子もムッとする。そりゃあどれも褒められた恋愛ではなかったけど、本気だったし、誰にもこの本気を疑われたくない。ましてや紗子は相手から奪ったり、その人の恋路を邪魔したりしたわけではない。誰にも責められるべき恋ではないのだ。

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