死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?
みんなにとって、厚彦はもうこの世にいない存在なのだと嫌でも理解させられた気がした。


本来の厚彦の席へと視線を向けると、そこには白い花が飾られている。


今まで見て見ぬふりをしてきたけれど、これが現実なのだ。


「葬儀についてはまた後日連絡する。といってもそんなに大人数じゃ参列できないからな……」


先生は葬儀に参加できる人数を生徒たちに伝える。


きっと、マミちゃんと特別仲が良かった子たちが選ばれるだろう。


ふと気になって玲子へ視線を向けると、その目は赤くなっていたのだった。
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