死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?
やっぱりそうだった。


でも、レントはユウコと付き合う前だと言った。


ユウコは彼氏を取られたと言っていたけれど、どちらが本当のことを言っているのかわからない。


「でもマミちゃんのことは本当に一瞬だけだった。なにせあの子、ほとんど学校に来てなかっただろ?」


レントが急に早口になった。


まるで誰かへ向けて言い訳をしているように感じられた。


「その時、ユウコとは付き合ってなかったんだよね?」


玲子の質問に「当たり前だろ!」と、レントは顔を赤くして怒鳴った。


「ユウコと仲良くしてたのに、マミちゃんがどんどん話かけてきてそれでユウコに勘違いをされたことならあるけど」


レントはそう言って深いため息を吐きだした。


まるで迷惑をしていたと言わんばかりの態度だ。


「なぁ、もういいか? 休憩時間がなくなる」


不意にスマホで時間を確認して、レントは2人からの返事も待たずに教室を出て行ってしまったのだった。
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