死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?
「それにレントも、本当はマミちゃんのことを気にしてた」


レントがハッとしたように息を飲んだ。


ユウコがレントをマジマジと見つめる。


「な、何言ってんだよ」


ユウコの手前だからか、レントは慌てて否定する。


でも、嫌いな相手と一緒に移動教室へ行くだろうかと考えたのだ。


少なくとも、レントはマミちゃんのことを嫌ってはいなかったはずだ。


何度声をかけられても、そのつどレントはしっかりと受け答えをしていた。


「なにを証拠にそんなことを言ってるの?」


ユウコの強い口調。


「幽霊が見えるって言ったら、信じてくれる?」


梓が言うと、2人とも目を見かわせた。


そして「バカにするのもいい加減にしろよ」と、レントの語気が強まった。


簡単に信じてくれるなんて思っていない。


玲子だって、最初は梓の言葉を疑ったのだから。
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