死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?
「2人とも、ちょっといいかな?」


声をかけてきた梓にレントが「あ、新聞部だ」と言って笑った。


隣りのユウコは「新聞部?」と眉を寄せている。


「実は2人に話を聞いてほしくて探してたの」


玲子の言葉に「話すことなんてなにもない」とユウコは突っぱねて立ち上がる。


レントもそれに合わせて立ち上がった。


「ユウコはマミちゃんのこと、本当は好きなんだよね」


呼びとめる代わりに梓は言った。


ユウコは梓を睨みつける。


「何言ってんの?」


「みんなが暴走してから、止められなくなったんだよね?」


昨日見た記憶の限りではそう見えた。


ユウコは決してマミちゃんを嫌ってはいなかった。


ただ、2人の間で納得できないことがあり、つい意地悪なことをしてしまった。


それはあっという間に他の生徒に飛び火して、ユウコが助けることもできなくなった。
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