死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?
☆☆☆

放課後になるのを待ち、梓と厚彦の2人はグラウンドに来ていた。


サッカー部や陸上部などがひしめき合って練習している間を縫い、カナさんが落下してくる地点へと移動する。


「まずはどうするつもり?」


梓はマスクを付けた状態で厚彦に質問した。


さすがに、独り言を聞かれたくはない。


「幸い、カナさんは自分の名前を自分から名乗ることができた。本人からいろいろ聞きだしてみよう」


厚彦の言葉に梓は頷く。


それなら話は早そうだ。


なにより、梓は少しでも早くここから立ち去りたかった。


周囲の人間からは、梓がひとりでボーっとグラウンドに突っ立っているようにしか見えないのだ。


それこそ変な人だと思われてしまうし、部活の邪魔になるのが一番嫌だった。


「来た!」


厚彦が呟く。


梓はグラウンドを見つめるが、やはりなにも見えなかった。


(まさか、全部厚彦の嘘ってことはないよね?)


そんな不安な気持ちになる中、厚彦はなにもないグラウンドへ向けて話しかけ始めた。
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