可愛い腹黒後輩の溺愛が甘い。
「あ、バレた」

「バレバレだよ」

「あ!あんなとこにココアパン〜ちょっと買ってくるわ」

「待て!!」

 俺がそう言った時にはもう既にちせは店に向かって走っていた。

「遅いなぁ」

 クソ、アイツ足長いから早え……。

 だけど、これでもスズなんだ。

 すると、誰かにぶつかる音がした。

 多分、ちせが誰かにぶつかったんだ。

「あ、すみません」

「は?よーよー、君御曹司くんっしょ?金ちょうだい慰謝料〜」

「無理なんですけど」
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