【短編】私がお母さんでいい






3日後に雪菜と良太の葬儀が行われた


那雪ちゃんはまた3日間私の家で過ごしていた


その葬儀に行くと


「沙友理……」


私の両親がいた


「お父さん…お母さん……」


私の姿を見ると



「俺はな……だからダメだって言ったんだ…
こういうことになるから……」


「そうよ…親より先に死ぬなんて……親不孝者よ…」



母親と父親は涙を流していた



でも……


雪菜はそうじゃない…



「お母さん…お父さん…
雪菜ね、ちゃんと那雪ちゃんに礼儀を教えてたんだよ
那雪ちゃんの好きなご飯も好きな絵本も好きなアニメも
全部知ってるし…私が那雪ちゃんを預かる時も那雪ちゃんの心配しかしてなかったよ……
だから…雪菜はお父さんとお母さんと一緒で
那雪ちゃんを愛していたから心配していたの…
ちゃんと雪菜もお母さんだったよ…」




それを聞く両親は


「……そんなことわかってるんだ…」


父親が泣きながら言った



両親も心の中では雪菜が大人になって立派になったんだって思っていても認めたくなかったんだと思う


でも……



それを早く認めてあげたら



もっと雪菜は幸せだったんじゃないかな…



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