【短編】私がお母さんでいい





それから5年が経とうとした時



雪菜からまた電話が来た



「もしもし?」


『もしもし!?お姉ちゃん!?
雪菜だけどー』


「どしたの?」


『お姉ちゃんって彼氏とかいんの?』


何…急に


「いないよ」


『そっかーじゃあだめかー』


「なんで?なんかあったの?」


『いやねー那雪とお買い物しててくじ引きみたいのやったんだよね
そしたら京都の温泉旅行のペアチケットが当たっちゃってさ』


「な、なにそれ!」


『うちは那雪がいるから行けないし誰かに譲ろうかと思ってさ』


「ふーーーん」


『お姉ちゃんがダメなら他の人に聞いてみる』


「そしたらさ、那雪ちゃん私が預かろっか?」


『え!?いいよそんなことしなくても!』


「だってそろそろ那雪ちゃん幼稚園でしょ?
夫婦で旅行なんてそうそうないと思うから
行ってきたら?」


『まじで言ってる!?』



「うん、ちょっとくらいならいいよ」


『じゃあーお願いしようかなー』



私はちょうど一人暮らしも初めていたからこのタイミングでよかった



3泊4日らしいけど私はそれに合わせて有休も取った




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