極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
だが、まだ足りない。
もっと彼が欲しい。
優に口付けながら彼のシャツのボタンを外そうとする。
だが、やり慣れていないせいか上手く外れない。
「せっかちだな」
優はクスッと笑って自分でシャツを脱ぎ、私が巻き付けていたバスタオルを外した。
「もう待たないよ」
彼の目が妖しく光るが、怖くはなかった。
「来て」
優の首に手を絡めたら、彼は私に覆い被さって来て私の脇腹から胸へと手を這わせる。
不思議と裸を見られて恥ずかしいとは思わなかった。
こんなに積極的に男性と肌を重ねるのは初めてだ。
彼が私の胸の先端に舌を這わせたその時、甘い痺れが私を襲った。
「ああっ!」と声をあげるが、それで終わらない。
何度も声をあげて、彼が与える快感に酔い痴れる。
見つめ合ったまま優が身体を重ねてきて、「梨乃、好きだよ」と囁く。
好きな人とひとつになってこんなに幸福感で満たされるとは思わなかった。
その夜、私たちは明け方まで愛し合った。
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