極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
11、誤解 ー 優side
「……優」
梨乃が寝言で俺の名前を呼んで目が覚めた。
時計を見ると、時刻は午前六時二十六分。
彼女と明け方まで愛し合ってうとうととしてしまったようだ。
梨乃は疲れ果てたのかぐっすり眠っている。
そんな彼女の頭をそっと撫でた。
一度抱いてしまったら触れずにはいられない。
もう梨乃は俺のものだ。
チュッと彼女のそのピンクに色づいた唇にキスを落とすと、ベッドを抜けてシャワーを浴び、キッチンへ行く。
昨日、結局夕飯を食べずに寝たからかなり腹が減っていた。
「時間もないし、簡単にトーストかな。あとソーセージに目玉焼き、サラダにヨーグルト。こんなところか」
冷蔵庫から食材を取り出して、簡単に調理する。
梨乃は寝てるし、今日は会社を休ませた方がいいだろう。
昨日、佐藤課長に襲われたダメージから立ち直ったようだが、まだ安心はできない。
後からじわじわとショックが来る可能性がある。
佐藤課長のことは滝川と一緒にマークしていた。
彼は最近いつも梨乃に残業を頼む。
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