雨の巫女は龍王の初恋に舞う
「こちらの女官たちも、璃鈴様の舞を一目見たいと騒いでおりましたわ。昨日は、あちらこちらから舞台をのぞこうとして、冬梅様に怒られておりました。先代の巫女が舞を舞う時も同じような景色が見られたとか。みな気になるのでしょうね」

 先代の巫女は、龍宗の母親だ。彼女が亡くなってから、もう十年以上になる。



 雨の巫女の舞は芸能が目的ではないので、めったに人前で舞われることはない。雨の巫女が人前で舞うのは、唯一、皇帝陛下に望まれた時だけだ。

「……そう」

 くすくすと笑う秋華に、璃鈴はまだぼんやりと答えた。

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