世界は、少しだけ愛しづらいから

5、6限が終わり終礼になると担任が教室へ入ってきた

「明日体育大会の種目決めするから希望、決めておけよ。」

それだけ言うと学級委員の号令で長い学校生活の1日が終わった

耳にヘッドフォンを当て音楽を流し込む

リュックを担いで教室を出ようとするあたしの背中に声が届いた

「ばいばーい」

振り向くと笑顔で手を振っているクラスメイト

笑顔を作って軽く手を振り返すと教室の重いドアを開け一目散に玄関へと向かってゆく



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