世界は、少しだけ愛しづらいから

そんな道を抜けて道路に出ると目の前には田んぼが辺り一面拡がっている。

道の両端には家や小さな工場、畑があるだけで人一人いない。

しばらくして家につくと自転車を車庫に入れて鞄から取り出した鍵でドアを開けた。

中に入ると冷房も点けていないのに涼しい空気が身体を覆った。

誰もいない静かな空間がひどく心地よかった。



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