豚は真珠♡


その日の教室はやけに静かだった。
言葉を小声で交わすようなそんな雰囲気だった。

私にはその声がどれも自分の事を言っているようにも聞こえる。
『峰くんがねぇ…』
『無理だろ。』
『自分を鏡でみたのか?』
こんなに自分が惨めだと初めて感じた。

(やっぱり人を好きになんかなるんじゃなかった。)


その日、真利亜、今野と一緒にお昼を食べていると、峰君と白路君が近づいてきた。

白路『ちょっといい?』
私たちはキョトンとした。
白路『ここだと…屋上に来て。』

(きっと朝のことだ。)

私たちは屋上へ向かった。


屋上に着くと、みんなが輪になる形で座り込んだ。

『朝のことなんだけど…』
そう白路君が切り出した。

真利亜『うん。誰があんな事を…』
皆が下を向く。

今野『真珠子、心当たりとかないか?』
『うん。全くない。真利亜としか一緒にいないし。』

峰『字を見る限りでは女だと思うんだけど』

真利亜『確かに。あの書き方は女だね』

白路『俺は絶対犯人を見つけてぶっ殺す。俺の大事な仲間に…』
そう言って地面を殴る。

真利亜『今は情報が女って事しかないからまずは他の情報を集める所からやろうよ。』

全員が頷き賛同した。

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