【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
私は急に、自分に残っている幼い部分を全部取っ払いたくなった。きっと、きれいでおとなっぽい女性をたくさん見たせいだ。呼び方を変えただけでどうにかなるわけじゃないけれど、少しでも彼女たちに近づきたくてそんなことを思う。
「いっちゃんでいいよ。俺、莉帆にそう呼ばれるの、好きだから」
本心から口にしているのだとわかる、柔らかい表情だった。
「……そっか」
私は途端に面映ゆくなった。なんだかいきなり変なことを訊いてしまったかもしれない。けれどいっちゃんは特に気にしていない様子だった。
「春になったら、莉帆は屋敷を出ていくんだよな」
すると今度はいっちゃんが、ぽつりとそう呟いた。
「そうだよ。社会人になるんだもん。さすがに自立しなきゃね」
すでに私は成人しているのだから、いつまでも犀川家に甘えていてはいけない。
「自立なんかしなくていい。ずっと俺のそばにいろよ」
子どもがむずかるように、いっちゃんは私を引き寄せ、ベッドの上で抱き締めた。あまりの力強さに、私は一瞬何が起こったのかわからなくなる。
「いっちゃんでいいよ。俺、莉帆にそう呼ばれるの、好きだから」
本心から口にしているのだとわかる、柔らかい表情だった。
「……そっか」
私は途端に面映ゆくなった。なんだかいきなり変なことを訊いてしまったかもしれない。けれどいっちゃんは特に気にしていない様子だった。
「春になったら、莉帆は屋敷を出ていくんだよな」
すると今度はいっちゃんが、ぽつりとそう呟いた。
「そうだよ。社会人になるんだもん。さすがに自立しなきゃね」
すでに私は成人しているのだから、いつまでも犀川家に甘えていてはいけない。
「自立なんかしなくていい。ずっと俺のそばにいろよ」
子どもがむずかるように、いっちゃんは私を引き寄せ、ベッドの上で抱き締めた。あまりの力強さに、私は一瞬何が起こったのかわからなくなる。