【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
一通り確保すると、店内中央の本日の特売品コーナーへ向かう。
「わあ、キャノーラ油一〇〇〇ミリリットルがおひとりさま一点限り一五八円だって。今日はいっちゃんがいるから三本買えるね」
「そんなにいるか?」
「明日エビフライの予定なんだ」
上機嫌でボトルを手に取る私に、いっちゃんはどこか遠い目をしていた。俺には場違いだ……とその顔に書いていて、私はつい噴き出しそうになる。庶民的なスーパーにいっちゃんがいるなんて、確かにものすごい違和感だった。
そのとき奥の精肉コーナーから、ベルの音と店員のおじさんの生声が響き渡る。
「ただいまより緊急特別タイムセールです! 鶏もも肉、一パック九九円! グラム関係なし! なくなり次第終了です!」
「九九円っ?」
私はいっちゃんにカートを託し、現場に急ぐ。
するとそこはすでに人だかりで、おばちゃんたちの戦場と化していた。
「押さないでくださーい!」
中心に店員のおじさんがいるようだけど、私からはおじさんもお肉も見えなかった。
周囲に配慮し、なんとか片手だけ売り場に近づける。
「わあ、キャノーラ油一〇〇〇ミリリットルがおひとりさま一点限り一五八円だって。今日はいっちゃんがいるから三本買えるね」
「そんなにいるか?」
「明日エビフライの予定なんだ」
上機嫌でボトルを手に取る私に、いっちゃんはどこか遠い目をしていた。俺には場違いだ……とその顔に書いていて、私はつい噴き出しそうになる。庶民的なスーパーにいっちゃんがいるなんて、確かにものすごい違和感だった。
そのとき奥の精肉コーナーから、ベルの音と店員のおじさんの生声が響き渡る。
「ただいまより緊急特別タイムセールです! 鶏もも肉、一パック九九円! グラム関係なし! なくなり次第終了です!」
「九九円っ?」
私はいっちゃんにカートを託し、現場に急ぐ。
するとそこはすでに人だかりで、おばちゃんたちの戦場と化していた。
「押さないでくださーい!」
中心に店員のおじさんがいるようだけど、私からはおじさんもお肉も見えなかった。
周囲に配慮し、なんとか片手だけ売り場に近づける。