現在、片想われ中
灯里は学校内で一番可愛いと言われるほど人気がある。
だが普段からおっとりとしてい、本人は全く気づいてない。
そんな妹を自慢に思っている双子の兄海里も校内一カッコいいと言われるほどだ。
妹思いというのもモテる要素の一つだ。

「そうだ灯里ちゃん、この後練習試合見ていかない?」

灯里は海里を見る。
海里が妹思いなのと同様に、灯里も兄思いである。

「用事がないならいいんじゃないか?」
「うん」

灯里が頷いた瞬間、海里の友達は喜んで走って行った。

「まぁ、気楽にしていってくれ」
「うん」

昼休憩を1時間挟んだあと、試合が始まった。
海里は野球部に所属しており、この学校の野球部はいわゆる弱小校というものだ。
今日の相手は、大会ではシードで出場してくるぐらいの強さのところ。
力の差は歴然・・・・・・・・・・・・そのはずだった。
結果はまさかの1対2。
負けてしまったが一点差で試合は終わった。
海里には何故このような結果になったのか予想がついていた。

(おそらく灯里がいるからだろうな。カッコ悪い姿を見られたくないんだろう)

海里は灯里のもとに行く。

「惜しかったね」
「俺たちにしては上出来な方だ」
「そうなんだ」

海里はすぐに戻ってグラウンドの整備をする。
それが終わったあと灯里と家まで歩く。
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