QUALIA ー最強総長×家出少女ー
梟夜は首をグルリと回し、私を見る。

「私は、ここにいる!!!」

カツラとメガネを外す。

突然の行動に、みんなは「あっ…!」と口を開く。

「こいつは一本とられたな。まさか世を騒がせる天才が、田舎者のウェイトレスに化けてたとはな…」

近くにいたGLEAMの隊員が、私をつかもうとする。

「触らないで! 私はもう逃げないから」

メイド服のエプロンを脱ぐ。黒いワンピースのような服装で、私は梟夜に近づく。

「さぁ、兄のもとへ連れていって…」

私が言うと、梟夜は「ふふっ…」と笑みをこぼした。

「琴葉っ!!」
「琴葉ちゃんっ!!」
「ダメだっ!! 逃げろっ!!」
「そいつは琴葉を利用する気だぞっ!」

最高幹部のみんなが叫ぶ。私はみんなに向けて、

「今まで楽しかった…」

と微笑んだ。
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