QUALIA ー最強総長×家出少女ー
私と蓮は車から降りる。

辺りを見渡す。煉瓦建ての雑貨屋の前に、バイクに乗ろうとしている若い男がいた。

「ねぇ、そこの君!」

私を待たせ、蓮はポーランド語でその男に話しかける。

何の話だろう?

時計を見る。秒針の進みですら、今は見ていて焦りを覚える。

何かを男と交渉していた蓮が、男に大量の紙幣を渡す。どうみても大金。

男はペコペコと頭を下げる。蓮はバイクを持ってきた。

「後ろに乗れ!」
「え、でも」
「買った! もう僕のだよ!」

渋滞した色とりどりの車の間をすり抜け、バイクはワルシャワの町を駆けた。

「スピードを上げるぞ! しっかりつかまって!」

私は蓮の腰に手をまわす。昔から女の子みたいだと思っていた蓮の体も、意外とがっしりしていて驚いた。

やっぱり蓮は、頼りになる。

「そういえば免許は?」
「え?」
「バイクの免許だよ?」

蓮は押し黙る。
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