御曹司は魔法使い⁉︎
「では、また明日。

…? 寿貴先生? 寿貴先生⁉︎」

「あ、ああ。
明日から宜しく頼む。
あ、そこまで送ろう。」

「え⁉︎
あ、ありがとうございます…」

…ハッ
俺は何をらしくない事言ってるんだ。

「ちょうど、育成室を見に行くつもりだったんだ。」

「あ、そうなんですね。」

……本当にどうかしている。

「見てみたいか?」

「え?……施設をですか?」

「ああ。今なら誰もいない。」

「あ、いえ。やめておきます。
私のような部外者が興味本位で見学するのは、ちょっと違うと思うので。
こちらに来られている患者さんは、本当に真剣な気持ちで治療に当たられているはずです。医療従事者でもない私が、覗き見していいものではありません。」

「なるほど…そうだな。
いや、悪かった。まともな人ならそう考えて当然だった。」

「なんか……すみません。せっかく声をかけてくださったのに…」

舞い上がってた俺の方が申し訳ない。
花にも、患者にも…。

「気にするな。花が正しい。」

< 72 / 170 >

この作品をシェア

pagetop