響は謙太郎を唆す
今、自分を触れてる響だけが現実で、他の事は良く分からない気持ちだった。
たぶんもうしばらく考えて、響から話を聞かないと飲み込めそうもない。
「今夜は、リハをかねたライブだったんだ。打ち上げだよ」
謙太郎は響の手を持って、ゲンに案内されるまま階段を降りた。
階段を降りたら会員制の店になっていて、中からレンの大声がする。
〈お前ら、今日も宣言する。俺らは警察に捕まったら終わりよ。そーゆー職業だからな〉
ゲンが、
「また、言ってる」
と呟きながら振り返って、
「ここはレンの店。酒、タバコ、完全禁止なんだ。バンドメンバーも、スタッフも条件は1つ。禁酒。禁煙。もちろん、薬なんて論外」
と説明した。