王子系ドクターと溺愛新婚生活〜家政婦ですが結婚するなんて聞いてない!〜
キッチンーーは、掃除する必要が無さそうなので、私はお風呂場から始める。
既に、2回使わせてもらっているけれど、1人では広すぎるくらいの大きさに、初めはびっくりした。
しかも、ジャグジー付きだ。
さすが高級マンション......。こんな所に住めるなんて、夢見たいに思う。
掃除用具を出して、一通り泡だらけにして擦っていた時、突然リビングの電話が鳴った。
「えっ!?」
電話があることは知っていたけれど、こう言う時に出ていいのかは聞いていなかった。
とりあえず、手と足に着いた泡を流してから、リビングに向かう。
その間も、電話が鳴り止むことはなかった。
「......出ていいよね?」
さすがにここまで鳴り続けているのを、無視はできない。
恐る恐る受話器に手を伸ばして、カチャンーーと外し、耳に当てた。
「は、はい......」
『あぁ〜!良かった出てくれて』
聞こえてきた声は、爽介さんのものだ。