終わらない恋を、キミと。

「自分の目と耳で確かめたいのっ。だから学校に行ってくるからあや姉も会社に戻って!」

「…」

なんだか納得してない様子だけど、構わずわたしは学校に行く準備を着々とすすめる。

それをひたすら心配げに見詰めてくるあや姉。
全く過保護なんだから。…嬉しいけど。

久し振りの制服に袖を通して、髪の毛を整えて、先生にギリギリバレない程度のメイクして準備完了!

「じゃあ行ってくるねっ!あや姉も会社、戻ってね?…心配して帰ってきてくれて…その、あ、ありがと…っ」

最後は照れた為にどもってしまったけれど、ちゃんとお礼を言ってから家を出た。

あや姉も、少し休んだら会社に戻ると言っていた。

わたしは、少し動けばもう汗ばむぐらいになった5月の空の下、寝不足の身体に鞭(むち)打って、学校へと歩を進めた。

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