終わらない恋を、キミと。

運命の出逢いって、わたしはてっきりその苦労人の中学生の苦労話を聞いてあげたりして、憧れのお姉さまとして慕われる的な?そんな出逢いを期待したのに、まさか自分より少し年齢上くらいのあんなイケメンが現れるとは…。

年格好からして、原付き乗れるんじゃないの?
免許ないの?あんなイケメンでもやっぱり苦労人なの?いやいや、あれだけイケメンだったら貢いでくれるお姉様やおば様の10人や20人…。

そう言えばあのイケメン、わたしを引き留めようとしたよね?何なの?この世のものとは思えないほどの不細工なわたしを笑い者にしたかったの?インスタやTwitterに上げて見せ物にしたかったの?あり得るわ…!!


「…朝から物凄い顔して何してんの?」

突然降ってきた声に我に返ると、双子の弟の朔(さく)がまるで珍獣を見るような表情で話しかけてきた。

「朔~っ!わたしって寝起き姿ブスゥ!?」

寝てない故の変なテンションを保ったまま朔に抱きつけば、そんな朔は笑顔でわたしを抱き締め返しながら声を弾ませこう言った。

「はいはい、結香(ゆいか)はいつだってブスだよぉ~」

…コイツ!!
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