お見合いは未経験
「と、思うだろ?あいつ、本社で放置されてたんだぜ。」
「え?!」
「暗くて、コミュ障とか言われて。でも、なんか、絶対違う気ぃしてさ、使ってみたらあの通りさ。確かにちょっと神経細かいとこはあんだけど、オレが大雑把だから、逆にすげー助かってる。」
淡々とはしてるけど、人見知りでもないみたいだし、と成嶋は支店長室に向かう道すがら、貴志にそんなことを話してくれた。
まだまだこの人には及ばないな、と思うのはこういう時だ。
人を適材適所に配置する能力……。
管理職として見習うべきところだ。
支店長室の前に立つと、既に信託の担当者が挨拶に来ている様子がうかがえた。
しかも、その笑い声が部屋の外まで漏れており、貴志はため息が出そうになる。
まあ、こういう時に立ち居振る舞いの差が出るな、と貴志は思うのだ。
真っ先に営業場に来て、設営を手伝う成嶋と、真っ先に支店長に挨拶に来る担当者。
ある意味では今日は、成嶋は講師なのだから、踏ん反り返っていても、よさそうなものだ
が、これが成嶋であることを貴志は知っている。
「意外と顔に出るんだよな。」
成嶋がくすくす笑っている。
「成嶋さんだからですよ。」
「え?!」
「暗くて、コミュ障とか言われて。でも、なんか、絶対違う気ぃしてさ、使ってみたらあの通りさ。確かにちょっと神経細かいとこはあんだけど、オレが大雑把だから、逆にすげー助かってる。」
淡々とはしてるけど、人見知りでもないみたいだし、と成嶋は支店長室に向かう道すがら、貴志にそんなことを話してくれた。
まだまだこの人には及ばないな、と思うのはこういう時だ。
人を適材適所に配置する能力……。
管理職として見習うべきところだ。
支店長室の前に立つと、既に信託の担当者が挨拶に来ている様子がうかがえた。
しかも、その笑い声が部屋の外まで漏れており、貴志はため息が出そうになる。
まあ、こういう時に立ち居振る舞いの差が出るな、と貴志は思うのだ。
真っ先に営業場に来て、設営を手伝う成嶋と、真っ先に支店長に挨拶に来る担当者。
ある意味では今日は、成嶋は講師なのだから、踏ん反り返っていても、よさそうなものだ
が、これが成嶋であることを貴志は知っている。
「意外と顔に出るんだよな。」
成嶋がくすくす笑っている。
「成嶋さんだからですよ。」