私達には、関わらないで!!

目が覚めた時に悠真が居ることを
喜ぶ陽菜乃を見て
唇に指をあてて
« しーっ »とすると
クスクスっ笑いながら頷いていた。

私は、朝食の準備をする。
陽菜乃もテーブルに並べてくれた。
悠真は、目が覚めるまで
寝かせてあげようと
陽菜乃と話して
二人で食べる。

陽菜乃は、悠真がいるから
幼稚園にいかないと言うだろう
と、思っていたが
「パパ、ゆっくり寝てね。」
と、寝ている悠真へ小さな声で
言ってから
幼稚園へ向かう。

玄関をそっと····閉めて

「ママっ、ひなが帰るまでパパいる?」
「もちろん。でもパパまた
お仕事に行かないといけないよ。」
「お仕事だもんね。」
と、少し寂しげな陽菜乃を
抱き上げるとと
きゃっ、きゃっと声を上げて笑う
娘に少しホッとする。
「ママ、いってきます。」
「ひな、いってらっしゃい」
と、先生にお願いをして家へと帰る。

そっと中に入り聞き耳をたてるが
し~んとしている
寝ているのかなとベッドを
除くと寝息が聞こえた。

食事と薬····と思うが
もう少しと思い
ゆかりちゃんと陽真君、早乙女さんに
LINEをして悠真の状況を報告する。

キッチンを片付けて洗濯をする。
10時になる····
やはり一度起こして
食事と薬を飲ませようと
「ゆうま、悠真っ」
と、呼ぶと
目蓋が痙攣する
見ていると目を開ける
虚ろな目が少し動き私をとらえると
ニコリと笑い、私に向けて手を伸ばす
その手を掴むと
引かれて悠真の上に
「あっ、大丈夫?」
「うん、すごく寝た。陽菜乃は?」
「良かった、眠れて。
陽菜乃は、幼稚園に行ったよ。
悠真、一度起きてご飯食べて
薬飲もうね。」
「そうか、幼稚園か。
そう言えばお腹空いた。」
と、言う悠真は
「テーブルで食べるよ」
と、言うから顔を洗うように言うが
一人で倒れたら行けないから
一緒に行き、顔と手を洗うのを見て
タオルを渡して
テーブルに座らせる。

雑炊と果物と御茶を飲ませて
薬を飲む。
雑炊も果物も全て食べてくれた。
薬を飲んで歯を磨く間に
シーツを変えて悠真を寝かす。
「眠くない」と、言うが
「横になっていて」と、言うと
「じゃ、ここにいて」
と、言われて
洗濯物を干したり
掃除をしながら悠真を見ていると
悠真は、寝ていた。

どれだけ寝ていなかったのだろう
どれだけ食べていなかったのだろう
今はまだ、
体を動かすと疲れてしまうようだ。

洗濯物も干し、掃除も終わると
悠真の眠るベッドの横にいたが
いつの間にか寝ていたのか
悠真に抱き締められてベッドの中。

悠真の寝息が首にかかり
くすぐったいが
そっと抜けてお昼の準備をする。

お昼は、うどんと小さなおにぎりにした
おにぎりは、何個も作る。
出来上がり悠真を起こして
二人で食べる
「悠真、ありがとう。
ベッドにいれてくれて。
でも、重かったでしょ?」
と、言うと
「芽依が風邪を引くと。
筋肉落ちているみたいで
落とすかと思った。」
と、言うから笑ってしまった。

その後も悠真は寝てしまい
次に目を開けた時には
陽菜乃が悠真の顔を除きこんでいた。
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