私達には、関わらないで!!

陽菜乃をお布団に寝かせて
悠真は、ベッドに座ると
「おいで」と自分の横をポンポンと。
私が座ると
私を手を取り、手を触りながら
「沢山、辛い思いをさせて、ごめん。
沢山、嫌な思いさせて、ごめん。
そして、陽菜乃を産んでくれて
ありがとう。
でも、一人で産ませてごめんな。」
「あの人の言葉が信じられなかった。
だけど、私の名前や父の事を
調べられていて怖かったし
妊娠していたら処置をするように
平然と言うあの人が
怖いし、気持ちわるくて
人の命に対して何を言っているの
だろうと頭にきて追い返したの。」
と、言うと
「あいつの事は、俺も陽真も嫌いだ。
気持ち悪くて。
だが、あいつはあくまでも親父の
駒で、親父の意思で動いている。
本心はどうか知らないが
親父の下部だから。
だが、お父さんを守る為に
叱られたり····して···すまない。」
と、話す悠真に
「うふっ、悠真、謝ってばかりだね。
今は、陽菜乃と伯父さんとゆかりちゃんと
毎日楽しく過ごしているから
大丈夫だよ。
ほら、もう寝て。」
と、伝えると
「俺もその中に入れて欲しい。」
と、言うから
「当たり前でしょ。
陽菜乃のパパなんだから。」
と、答えると
「芽依は?」
「えっ、私?。
私も·····悠真といたい。」
と、言うと
「····よかっ····たっ···
呆れられてるんじゃ··ないか··と。
俺に··気持ち··ないんじゃ··ないか···と
正直····心配だった。」
「でもね。
悠真に考えがあったにしても
悠真の事を隠されていたのに
ショックだった。
信頼されてなかったんだ
とも思ったよ。」
「うん、そうだよね。
ごめん、本当に、ごめん。
石川を継ぐつもりなくても
きちんと話すべきだった。
あんな父だが、いくら父でも
我が子に対して害はない
と、思っていた自分が情けない。」
と、言うと
「自分の父親に対して
信じるのは、当たり前でしょ。
さぁ、もう寝て、本当に。
早乙女さんがせっかく
お休みくれたんだから。ねぇ。」
と、言うと
ブスっとした顔をするから
ああ~、また····と思い
「あのね、悠真、
早乙女さんは、あなたの秘書でしょ?
私が名前を呼んでもしかたないよね。」
と、言うと
「···だって··嫌なもんは···
       ······嫌だし······」
と、言うから
「お休みなさい。」と、言って
悠真にキスをすると
痩せて力ないのに
こんな時だけギュッと抱き締められた。
「芽依····めいっ····めいっ·····」
「うん。なに。はい、ここにいるよ。」
しばらくそのままにしていると
スー、スー、と悠真から
寝息が聞こえて
そっと倒して布団をかけて
しばらく悠真の顔を見る。
伯父さんのご飯を食べた後
早乙女さんから薬を渡されて
飲んでいた。

本当なら病院で点滴等をした方が
回復は早いと思うが
栄養のあるものを食べて貰おう。

悠真の痩けた頬を撫でて
おでこにキスをして
陽菜乃の横にそっと入って眠りについた。
< 25 / 65 >

この作品をシェア

pagetop