君と見る空は、いつだって青くて美しい



「じゃあ、決まり。休みの日で希空ちゃんが空いてる日に一緒に出かけよう」


 真宙くんは、やさしい笑顔でそう言った。


「うん」


 真宙くんの笑顔につられるように、私も笑顔で返事をした。


「オレ、どうしても希空ちゃんのことを連れていきたいところがあるんだ」


「連れていきたいところ?」


「うん。オレ、時間があるときに、よくその場所に行くんだ。その場所は、オレのお気に入りの場所。それで、その場所に希空ちゃんのことを連れていきたいんだ」


「私のことを……?」


「うん。どうしても希空ちゃんのことを連れていきたい」


 やさしい笑顔でそう言った、真宙くん。

 真宙くんが私のことを連れていきたい場所。
 そこはどこだろう。

 その場所はどこか訊いてみてもいいのかな……?


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