厳島に散ゆ~あんなに愛していたのに~
 大内氏は百済(くだら;後の朝鮮)の聖明王(せいめいおう;?~554)の末裔だと自称していた。


 本当かどうかは不明であるが。


 その後、周防(すおう;山口県の東部)を本拠地にして定着。


 本格的に歴史に名を刻み始めるのは、室町時代に入ってから。


 室町幕府より周防の守護(しゅご;現在の都道府県知事のような役職)に任じられ、明(中国)との貿易で財を成し。


 国内でも屈指の守護大名として知れ渡るようになる。


 その第31代当主が、大内義隆。


 私の御屋形様。


 1528年に先代様(大内義興;おおうち よしおき)の急死に伴い、二十歳を過ぎたばかりで家督を継いだのだった。
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