厳島に散ゆ~あんなに愛していたのに~
 私は幼少期より、小姓(こしょう)として御屋形様にお仕えするようになった。


 我々重臣の子息は、このように幼い頃から御屋形様の側に仕えることにより、たくさんのことを学ぶ。


 いずれ元服の日を迎えたあかつきには、御屋形様より名前とやがては正室(正妻)をも賜る。


 それにより幼き日々からは卒業して、やがては父の後を継いで、重臣として大内家を支えていくのが私の宿命だと信じていた。
< 8 / 250 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop